相続税申告の流れを解説
相続税の申告は、多くの人にとって馴染みが薄いうえに、専門的な知識と多大な手間を要する作業です。
まずは、手続き全体の流れを把握することが重要です。
本記事では、相続税申告の流れについて解説していきます。
相続税申告の流れ
相続税の申告は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に行わなければなりません。
この限られた期間の中で、以下の手順に従い、相続を進める必要があります。
- 相続人を確定する
- 財産を確定・評価する
- 遺産の分割
- 相続税の計算・申告
それぞれについて見ていきましょう。
手順①法定相続人の調査を行う
まずは、誰が財産を受け取る権利を持っているのかを確認するために、相続人を確定させる作業から始めます。
具体的には、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取り寄せ、親族関係を紐解いていきます。
この作業を終えることで、その後の遺産分割協議や名義変更の手続きを進めることができるようになります。
手順②財産を確定・評価する
被相続人が残した財産の全容を調査し、それらの価値を算定します。
預貯金や株式だけでなく、不動産、生命保険金、書画骨董、さらには借入金などのマイナスの財産も洗い出す必要があります。
特に土地の評価については、路線価を基準にその土地の形状や接道状況に応じた細かな補正計算を行う必要があり、専門的な知見が求められます。
財産の漏れがあると、後の税務調査でペナルティの対象となるため、金融機関への残高証明書の請求や名寄帳の確認などを徹底して行うことが求められます。
手順③遺産の分割
財産の総額が明らかになったら、遺言書がない場合には相続人全員で、誰がどの財産をどれだけ引き継ぐかを話し合います。
これが遺産分割協議です。
全員の合意が得られたら、その内容をまとめた遺産分割協議書を作成し、全員の実印による押印と印鑑証明書の添付を行います。
この協議書は、不動産の名義変更や税金の特例を適用するために欠かせない書類です。
分割の内容次第では、控除や特例が受けられるかどうかが決まる場合もあるため、税負担のバランスも考慮しながら慎重に進めることが重要です。
手順④相続税の計算・申告
分割案が決まったら、最終的な相続税額を算出します。
各人が相続した財産額に基づき、基礎控除額を差し引いた後の課税対象額に対して税率を当てはめていきます。
この際、税額控除などの特例を漏れなく適用して、納付すべき金額を確定させます。
申告書が完成したら、被相続人の最後の住所地を管轄する税務署へ提出し、併せて納税を済ませます。
相続税は現金での一括納付が原則であるため、納税資金の確保についてもこの段階で目途を立てておく必要があります。
まとめ
相続税の申告では、10ヶ月という期間の中で、被相続人の財産を整理していかなければなりません。
不慣れな手続きに手間取り、期限ギリギリになって慌てることのないよう、早め早めの準備を心がけましょう。
もし財産の評価や分割案の作成に不安がある場合は、専門家である税理士に相談することをおすすめします。